【スピカデザインの業界分析】半導体業界とは?
Asai
2024.02.20
スピカデザインの浅井です。
今回は「半導体業界」について分析していきます。
半導体業界の概要やビジネスモデル、抱えている課題やトピックなどを紹介していきます。
最後までご覧いただければ幸いです!
目次
半導体業界とは
半導体業界は、文字通り半導体製造や設計、販売などに関連した事業を行っている業界です。そもそも半導体とは、電気を完全に通す「導体」と電気をほとんど通さない「絶縁体」の中間の性質を持った物質や材料を指します。電子機器や情報技術製品において不可欠な要素です。
半導体が用いられたデバイスは、パソコン、スマートフォン、通信機器、車両の制御システム、家電製品など、産業や日常生活の中で幅広く利用されています。
半導体業界は、業界競争が激しく、新しい製品や技術の開発が行われているため、製造プロセスの技術革新、集積度の向上、製品の小型化、高性能化など、急速な進化を遂げています。
半導体業界のビジネスモデル
半導体業界には、以下のようなビジネスモデルがあります。それぞれ詳しく紹介します。
半導体製造メーカー
半導体業界でメインの存在といえるのが、半導体製造メーカーです。半導体そのものを製造する企業で、半導体材料メーカーからウェーハと呼ばれる基板材料を買って製造します。
半導体製造メーカーは大きく分けて4種類で、「IDM」「ファブレス」「ファウンドリ」「OSAT」があります。
IDMは、”開発・設計、製造、組立、販売”までを一貫して行う垂直統合型の企業のことを指します。
ファブレス、ファウンドリ、OSATは水平分業型と呼ばれています。ファブレスが”開発、設計”、ファウンドリが”製造”、OSATが”組立”と、それぞれの工程に特化しており、分業して半導体を製造しています。
半導体製造装置メーカー
半導体製造装置メーカーは、半導体を製造するために必要となる装置を製造する企業です。
半導体業界は製造の工程が非常に多く、半導体を作り上げるには繊細な作業が求められるため、各製造工程に特化した装置が必要となります。
そのため、装置自体の製造にも高度かつ繊細な技術が求められるのです。
半導体材料メーカー
半導体材料メーカーは、半導体製造で必要となる材料を提供する企業です。質の良い半導体には高性能な半導体が欠かせないため、半導体製造のサプライチェーンにおいて重要な役割を担っています。
半導体の材料には、ウェーハや原版、組立用のチップを固定するための材料などがあります。
半導体商社
半導体商社は、半導体を製造するメーカーと半導体を必要としているメーカーをつなげる企業です。半導体を製造メーカーから仕入れて、販売・納品をします。
メーカー同士の交渉を円滑にすることで、流通をスムーズにする役割も担っています。
参考記事:https://stockmark.co.jp/coevo/semiconductor-industry
半導体業界の現状のトピック
半導体は、スマートフォンの普及やデジタル技術の進展により、ここ10年で市場が拡大しました。今後も半導体業界は長期的に伸びる予測がされており、業界に影響を与えるような新技術の開発に期待されています。
半導体業界の課題
そんな拡大を続ける半導体業界ですが、明確な課題も抱えています。それが半導体不足と人材不足です。
半導体不足
2020年ごろから、新型コロナウイルスの感染拡大によってテレワークやオンライン授業が世界中で浸透しました。その影響でノートパソコンなどの需要が急増し、この需要に追いつくために半導体の需要も比例して急増しました。
しかし、先述したように、半導体製造には繊細な作業が必要であり時間がかかるため、需要に対して供給が間に合わず、供給不足が発生してしまいました。
また、アメリカ政府が中国企業に対して経済制裁を科した影響で、半導体の供給において制限がかかってしまったことも原因としてあげられます。
人材不足
半導体業界は長年人材不足にも悩まされています。常に人材が求められている業界だが、人が中々集まらず、今後も人手不足が加速していく見込みとなっています。
この問題を解決するためには日本の技術者だけでは足りず、海外の人材を呼び込まなければならない状態になりつつあります。
今後も半導体業界はさらに発展していくことが予測されているため、この発展の勢いを落とさないためにも、業界技術者の確保は非常に重要な課題となっています。
参考記事:https://stockmark.co.jp/coevo/semiconductor-industry
半導体業界の有名な企業
半導体業界では、以下の企業が有名です。
- ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
- キオクシア株式会社
- 東芝デバイス&ストレージ株式会社
- 株式会社日立ハイテク
- ルネサスエレクトロニクス株式会社
電化製品で名前が知れている「ソニー」「東芝」「日立」の半導体に携わっている会社が挙げられます。
キオクシア株式会社は元々東芝のメモリ事業が分社化してできた企業であり、2021年にはフラッシュメモリで世界2位のシェアを誇った、日本を代表する半導体製造メーカーです。
ルネサスエレクトロニクス株式会社は、三菱電機および日立製作所から分社化していたルネサステクノロジと、NECから分社化したNECエレクトロニクスの経営統合によって2010年に設立した企業です。世界トップクラスのシェアを誇るマイコンをはじめ、自動車や産業分野に向けた半導体ソリューションを提供しています。
半導体業界をWebでプロモーションするなら?
半導体業界は、現在深刻な人材不足という課題があります。
人材不足を補うためにも、業界全体で「半導体」に興味を持ってもらえるようなコンテンツを提供する必要がありそうです。
啓蒙サイト
半導体業界を知らない人に向けて、半導体業界の概要や世の中に与えている影響、また業界が抱えてる課題等を発信して、半導体業界について理解してもらえるようなサイトが必要だと考えます。
これは、1半導体メーカーが個々で取り組むものではなく、業界全体で世の中に浸透させなければならないことでしょう。
採用サイト
人材を補填するためには、業界に応募したいと思えるようなサイトとその窓口が必要不可欠です。
半導体業界にはどのような人が、どのような環境で、どのように働いているのか。それらを伝えて、採用エントリーにつながるようなサイトが今後の人材不足を解消する上で必要です。また、海外の人材を呼び込むためにも、多言語対応したサイトを用意する必要がありそうです。
まとめ
スピカデザインの業界分析として、今回は半導体業界について分析しました。いかがでしたでしょうか。
半導体業界は近年大きく発展していく一方で、繊細な作業が必要なため需要に対して供給が追い付かず、半導体自体の不足やそれに携わる人材の不足という深刻な課題を抱えています。
今後この課題に対して、半導体業界の国内企業はどのように解決していくのか、注目していきたいと思いました。
スピカデザインは、企業やサービスの魅力を「WEBで魅せる」ことをブランドコンセプトとして掲げています。
業界で抱えている人材不足のためにも、啓蒙サイトや採用サイトの制作をお考えの方は、是非一度お問い合わせください。