【動画マーケティングについて考える vol.04】消費者・視聴者はどう思う?ユーザー目線で考える動画マーケティング
Asai
2023.06.20
近年、スマートフォンやタブレットなどの端末機器、そしてYouTubeやTikTokなど動画コンテンツの普及によって、人々が動画に触れる機会がとても増えています。それにより、動画を使った集客の一つである「動画マーケティング」は、現在のビジネスにおいてとても重要な戦略となっており、力を入れる企業が増えています。
第1~3回はこちらからご覧ください。
【動画マーケティングについて考える vol.01】動画マーケティングとは何なのか?
【動画マーケティングについて考える vol.02】動画マーケティングを成功させるためには?マーケティング編
【動画マーケティングについて考える vol.03】動画マーケティングを成功させるためには?動画制作編
前回の記事を執筆してるときに(ここもっと深掘りたいな)と思ったところがありました。それがお題にもあるように「ユーザー目線」についてです。
第4回となる今回は、「ユーザー目線」について考えてきます。動画マーケティングについて、ユーザーはどう感じ、何を思うのか。一緒に考えてみましょう。また、第2回と第3回にてユーザー目線について少し触れているので、ぜひ過去の記事にも目を通していただけますと幸いです。
目次
ユーザー目線になりきるために
突然ですが、YouTubeにてあなたがつい見たくなってしまう動画が投稿されていたとします。例えば…
- 好きなYoutuberの最新動画
- 最近気になっているトピックについて解説している動画
- 行きたいと思っている有名な料理店をレビューしている動画
- 今度訪れる旅行先の魅力やおすすめの場所を紹介している動画
- 流行しているファッションやコスメを紹介している動画
- 好きなブランド商品の最新情報をまとめた動画
- 最近ハマっているゲームの攻略情報をまとめた動画
- ものすごく内容が気になってしまう魅力的なサムネイルの動画
上記で挙げたのはあくまでも例であり、三者三様、色々な人が色々な理由で動画を見たくなるでしょう。
そして「この動画を見たい!!」という気持ちで動画をクリックすると…
動画の内容とは関係のない企業や商材・サービスを宣伝する動画広告が流れ出しました。
(中にはプロモーション動画で、その動画内容に関係した広告が流れることもあります。)
これをユーザー目線で考えてみてください。
インストリーム広告が流れる「時間」のユーザー目線
YouTubeは大体5秒~3分の広告が冒頭や合間に流れるようになっています。これを「インストリーム広告」と言います。インストリーム広告にも種類は色々あり、5秒見ればスキップできるのもあれば、15秒間見続けなければならない広告もあります。
秒数で見れば大したことなさそうな時間ですが、「見たい動画・気になる動画をクリックした後に5~15秒数を待たなければならない」となると、数字の見た目以上にこの秒数が長く感じてしまうものです。また、「5秒~」と書いてありますが、最近は5秒でスキップできる広告が2回連続で流れるケースも増えています。
この秒数を、YouTubeユーザーの大半は「見たい動画の視聴を邪魔された」と感じてしまっているようです。動画広告はユーザーの「時間」をいただいて商品・サービスを訴求していますが、その「時間」の消費を邪魔されていると感じさせてしまっているケースが多いということです。
では、「邪魔をされた」と思われないようにするためには、どうすればいいのか。答えはありきたりですが、結局のところユーザーにとって、『「時間」を消費してでも手に入れたい情報』を提供していくしかないのです。
この『「時間」を消費してでも手に入れたい情報』を提供するために必要なことは、第2回の記事にて解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【動画マーケティングについて考える vol.02】動画マーケティングを成功させるためには?マーケティング編
インストリーム広告に「滞在」させるためのユーザー目線
なら、『「時間」を消費してでも手に入れたい情報』を提供すれば、ターゲットのユーザーは獲得できるのかというと、そうも上手くいかないのが動画マーケティングの難しいところです。
何故ならば、広告にはスキップ機能がついているためです。広告がその人にとって有益な情報だったとしても、有益な情報だということがスキップされるまでの秒数の内に分からないと、ユーザーは関心を示さないままスキップしてしまうでしょう。
商材・サービスの魅力だけではなく映像としての完成度も非常に重要で、いくら訴求力があっても映像としての魅力が薄ければユーザーは離れてしまうでしょう。
ユーザーを「滞在」させるためには、スキップされる秒数以内に商材・サービスや映像の魅力で、ユーザーの興味を惹きつけることが重要です。
このユーザーを「滞在」させるために必要なことは、第3回の記事にて解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【動画マーケティングについて考える vol.03】動画マーケティングを成功させるためには?動画制作編
「自分がユーザーだったらどう思うか」という視点を持って考える
心理的な話になりますが、自身が携わったコンテンツはどうしても贔屓目で見てしまう。ということはありませんか?プロダクションに携わっていると動画の展開やサービスの内容を熟知しているため、ユーザー目線になりきるのは思っているよりも難しいことです。
「自社の魅力をたっぷりつめた動画ができた!これなら顧客となり得る潜在層にも我々の魅力が伝わるはずだ!」と、自信満々に発信しても、ユーザーにその魅力が伝わるとは限りません。
商材・サービスを知らない人がこの動画広告を見たときにどう感じるのか、という視点を持って考えることを忘れてはなりません。
もし、ユーザー目線に立ちきれないという場合は、制作に携わっていない別部署の社員さんや、機密性のない情報であれば家族の意見を聞くなど、第三者目線の意見も参考にすると、よりユーザー目線に近づくのではないでしょうか。
インストリーム広告の魅力
ここまでの内容を見ると、(本当に動画広告を打ち出すメリットってあるのか?)と感じてしまうのではないでしょうか。ですので、一旦インストリーム広告の魅力についておさらいをしましょう。
確かにネガティブなイメージを覚えてしまうような内容が続いておりましたが、動画マーケティングは成功したときの反響とリターンがとにかく大きいです。
「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の72ページを見てみると、令和3年度において日本全年代のYouTube利用率は87.9%と非常に高い数値が出ております。
月額制サブスクリプションの「YouTube Premium」に加入すれば広告なしで動画が視聴できるため、この87.9%のユーザー全てが広告を見ているとは限りませんが、圧倒的なユーザー数からリーチの獲得に繋げられる広告を打ち出せるのがインストリーム広告の魅力です。
圧倒的なリーチ獲得力により、動画マーケティングが成功したときの、企業やブランドの認知拡大、商材・サービスの販売促進の効果は絶大です。
ここで注意したいのが、一発目の動画で成功するとは限らないため、打ち出した広告の反響や数値を分析し改善して、質の良いコンテンツへ育てていくことが重要です。
上記の内容を踏まえて、インストリーム広告の効果を最大化させるコンテンツを作って、育てていきましょう。
まとめ
【動画マーケティングについて考える】第4回となる本記事では、動画マーケティングにおける「ユーザー目線」について考えてみました。
見落としがちですが、非常に重要で忘れてはいけない「ユーザー目線」でコンテンツを見るということ。動画広告の効果を最大化させるために、本当にユーザーが必要としているものは何かを考えてコンテンツを発信していく必要があります。
広告を見た全てのユーザーに刺さる内容を作るのではなく、ターゲット層に狙いを定めた、「必要としているユーザーに刺さるコンテンツ作り」を心掛けましょう。