【動画マーケティングについて考える vol.02】動画マーケティングを成功させるためには?マーケティング編

Asai
2023.05.25

近年、スマートフォンやタブレットなどの端末機器、そしてYouTubeやTikTokなど動画コンテンツの普及によって、人々が動画に触れる機会がとても増えています。それにより、動画を使った集客の一つである「動画マーケティング」は、現在のビジネスにおいてとても重要な戦略となっており、力を入れる企業が増えています。
前回の記事で「動画マーケティング」について解説しましたので、まだ見てないという方は、ぜひ前回の記事をご覧になってから本記事をご覧ください。
【動画マーケティングについて考える vol.01】動画マーケティングとは何なのか?
第2回となる今回は、動画マーケティングを成功させるために必要なことについて、マーケティングの視点で考えていきます。
目次
動画広告はユーザーが潜在的に求めている情報を自覚させるような内容でなければならない
唐突ですが、この記事を読んでいただいている方々へ質問をします。
「あなたは、YouTubeなどで動画を見るとき、インストリーム広告を最後まで見ますか?」
「あなたは、TwitterなどのSNSでタイムラインに流れてきた動画広告をタップして見ることがありますか?」
ほとんどの人はこの質問に「No」と答えるのではないでしょうか?
前回の記事で、デメリットの部分で書こうと思った内容ですが、この部分はしっかりと意識しておきたい部分なので、敢えて触れませんでした。その内容とは、動画広告を運用するにおいて考えられるデメリットに、『広告用の動画を作ってもユーザーに見てもらえずスルーされてしまう可能性がある』ということです。
パッと見て視覚的に情報が伝わるテキストや画像を使用した広告と違い、動画広告は映像を通して情報を得るので、動画が再生される分、ユーザーの『時間』を使って訴求することになります。そのため、そのユーザーにとって有意義な情報や求めている情報でなければ、ユーザーは容赦なくその動画広告をスルーしてしまうでしょう。
マーケティングでは、ターゲットに設定したユーザーが潜在的に求めている情報を訴求し、「これ、自分のことだ。」と自覚させるような広告が求められますが、動画マーケティングにおいては、この要素がとても重要になってきます。
そこで大切になってくるのが、自社の商品やサービスを売り込む『目的・ターゲット』を明確にした動画を作り、その内容にマッチした配信媒体を選ぶということです。
この大切になってくる要素を3つのポイントに分けて深堀っていきます。
動画広告を見てもらうために大切になってくる3つのポイント
① 動画広告の目的を明確にする
自社の商品やサービスを動画広告を通してどうしたいのか、目的を明確にしましょう。
例えば「商品・サービスの販促促進」が目的なのか、「商品・サービスの認知拡大」が目的なのか、「自社のブランディング」が目的なのか、などを明確にできると動画の方向性も見えやすくなります。
② 動画を見てもらいたいターゲットを明確にする
自社の商品やサービスを動画広告を通して売り込みたいターゲット層を明確にしましょう。
「男性向け・女性向け」どちらなのか、「若者向け・高齢者向け」どちらなのか、「学生向け・社会人向け」など、売り込みたい商品やサービスからターゲットを絞り込めば、よりターゲットのユーザーに届きやすくなるでしょう。
③ 目的やターゲットにマッチした配信媒体を選ぶ
動画の目的やターゲットを明確にできたら、実際にその目的やターゲットにマッチした配信媒体を選択しましょう。
目的やターゲットを明確にできても、その目的にそった媒体、そのターゲットユーザーがいる媒体に配信できていなければ意味がありません。
3つのポイントを踏まえた例
3つのポイントを踏まえて、実際に商品を売り込む際にどうしたらいいのか、考えてみます。
例えば、美容品メーカーが『「ニキビで悩む10代の中高生」をターゲットに、「商品・サービスの認知拡大」のために、自社のスキンケア商品を「SNS広告 を用いて」動画広告を配信する』とします。
この内容で配信する際、SNS広告の配信媒体を「Facebook 」にしたらどうなるでしょうか?
「認知の拡大」という目的に拡散機能があるSNS広告は有効な手段といえますが、おそらく、この内容で配信してもターゲット層に広く認知してもらえず、認知の拡大にはつながらないと考えられます。
その理由は、下記のリンクの資料を見れば考えられます。
「令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
このリンクは、総務省情報通信制作研究所が発信したメディアの利用時間と行動を調査した資料です。資料の12ページをご覧になってみてください。令和3年度における10代のFacebook 利用率の情報が見れますが、現在主要となっているSNS(LINE、Twitter、Facebook 、Instagram)を比較すると、Facebook は「13.5%」とかなり低い数値となっています。
動画広告以外のものにも共通する内容ですが、Facebook で配信するよりも数値が高いLINEやInstagram、Twitterで配信する方が認知の拡大につながるといえます。
今回は内容を理解しやすくするために、分かりやすい例を出しました。この内容を実際に自社商品・サービスに落とし込んで設定をしなければ、ユーザーを惹きつけることはできないということを覚えておきましょう。
まとめ
【動画マーケティングについて考える】第2回となる本記事では、「動画マーケティングを成功させるために必要なこと」という題材を、マーケティングの視点で動画広告見てもらえるためにどうすればいいのか、考えてみました。
他のマーケティング施策にも共通する部分がある内容ですが、『目的・ターゲット』を明確にすることはとても大切です。そして広告の内容にマッチした配信媒体を選定することもとても重要な要素となってきます。
今回は題材に対して、マーケティングの視点で考えてみましたが、動画制作の視点でも考えなければならないことがあると、筆者は思います。
そこで、次回の記事では動画マーケティングを成功させるために必要なことについて、動画制作の視点で考えてみようと思います。