4つの職種は、それぞれ何に責任を持っているのか

シリーズ4本目。今回は職種の話をします。
応募を検討している人にとっては、たぶんここが一番知りたいところだと思うので。
もくじ
まず、仕事の全体像から
WEBサイト制作を例にすると、うちの仕事は7つの工程に分かれています。
集客 → 企画・提案 → ワイヤー(構成)→ デザイン → コーディング → 品質管理 → 収支管理
平均の制作期間は4〜5ヶ月。
資料にはそれぞれの工程がこう説明してあります。
- 集客 — 自社HP・広告運用などのデジタル施策を中心に、必要に応じて郵送などのアナログ施策も実施
- 企画・提案 — ヒアリング〜企画準備〜提案(プレゼン)を通して受注の獲得
- ワイヤー(構成) — 原稿の草案を含めたクリエイティブ全体の構成(WEBの場合はリンク設計まで)
- デザイン・コーディング — 社内クリエイティブデザイナーを中心に、外部パートナーとも連携
- 品質管理 — 納品物としての検品・最終チェック
- 収支管理 — 納品後に請求を行い、業績反映をもってプロジェクト終了
ポイントは、最後の収支管理まで含めて1つのプロジェクトとして扱っているところです。
納品して終わりではありません。請求して、数字が立って、そこでようやく終わる。
職種の話は、この7工程のどこに責任を持つか、という形で整理してあります。
セールス ── 集客・接点づくり
責任対象は集客・接点づくり。7工程でいうと一番左を持ちます。
自社サイト運用、広告、SNS、展示会。あらゆる手法で顧客との接点をつくります。
うちの場合、ここに自社メディアが2つあります。
- CLINIC DESIGN FILE — 年3回発行の美容クリニック向け情報誌
- CLINIC GUIDE — 美容クリニックドクターのインタビューメディア
紙の情報誌を年3回出している制作会社は、そんなに多くないと思います。
これは前回書いた「業界特化」の話と直結していて、
接点をつくる段階から業界の中にいるという状態を作りにいっています。
広告を出して問い合わせを待つのではなく、
業界の情報が集まる場所を自分たちで持つ、という考え方です。
セールスの仕事が「リストに電話をかける」ではなく
「業界の中に居場所を作る」に寄っているのは、この構造によるものです。
プランナー ── 受注獲得・企画提案
責任対象は受注獲得・企画提案。
ヒアリングから企画検討、提案(プレゼン)を通して受注を獲得します。
セールスが作った接点を、案件に変えるところを持ちます。
ここで大事なのは、提案の中身を自分で作るという点です。
営業が受注して制作が中身を考える、という分業にはしていません。
何を作るかを決めた人が、受注の責任も持ちます。
理由は単純で、そうしないと「取れるけど作れない提案」が通ってしまうので。
資料の事業の特徴に「企業変化につながるクリエイティブ」と書いてあります。
会社や事業の成長フェーズに合わせて、独自の戦略マップを使って
経営課題に響く提案をする、という内容です。
つまりプランナーの仕事は、
デザインの提案というより経営課題の翻訳に近いです。
お客さまが「サイトを新しくしたい」とおっしゃったときに、
その裏にある事業上の課題は何なのかを一緒に言語化するところから始まります。
クリエイティブディレクター ── 進行管理・納品・品質・収支
責任対象は進行管理・納品・品質・収支。
7工程のうち、ワイヤーから収支管理まで、右側の5つを持ちます。
資料には一言だけ書いてあります。
制作の責任者としてお客さまに最高の納品体験をお届けします。
「納品体験」という言葉を選んだのには理由があります。
納品物の品質と、納品の体験は、別物です。
出来上がったものが良くても、途中の連絡が遅かったり、
確認のたびに前提が変わっていたりすると、お客さまの記憶には残りません。
逆に、途中のやりとりが気持ちよければ、
多少の修正は「まあいいか」で済みます。次も頼もうという話になる。
収支まで責任範囲に入っているのも、ここに関係しています。
品質だけを追えば赤字にできますし、収支だけを追えば手を抜けます。
両方を持たされて初めて、判断がまともになるので。
クリエイティブデザイナー ── デザイン・コーディング・外部パートナーのディレクション
責任対象はデザイン・コーディング・外部パートナーのディレクション。
3つ目が入っているところが、たぶん他社と違うところです。
第2回に書いた「全員ディレクター思考」がここに出てきます。
自分で手を動かすだけでなく、外部パートナーやAIに出した分の面倒も見ます。
デザイナーとして入って、ずっとFigmaだけ触っていたい、
という人には向かないと思います。正直に書いておきます。
ただ逆に、自分が作れる範囲を人と道具で広げていけるということでもあります。
1人で作れる量には限界がありますが、
ディレクションできる量には、まだ余地があるので。
で、どこから応募すればいいのか
採用ページに募集職種を並べています。
どれに当てはまるか分からない、という場合はそれで大丈夫です。
うちは職能にとらわれずやれることを広げていく、という方針を採っているので、
入り口をどこにするかは面接で一緒に決められます。
次回はビジョンの話をします。
2030年にクリニック領域でシェア日本一を取る、と資料に書いた話です。
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